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「MEO対策をしませんか? 御社の地域で1位を取れば、ババンと集客できますよ」
毎日のように会社にかかってくる、こうした営業電話にうんざりしていませんか。 あるいは、「競合もやっているらしいから、うちも何か発信しなきゃ」と、業務の合間を縫ってGoogleマップに写真を投稿したりしていませんか。
はっきり言います。BtoB企業にとって、集客目的のMEO対策はほとんど意味がありません。
しかし、ここが重要なのですが、「意味がないから放置していい」ということでもないのです。
集客はできません。電話も鳴りません。 それでも、あなたがGoogleマップ(Googleビジネスプロフィール)を整備しなければならない絶対的な理由が一つだけあります。
それは、自社サイトの検索順位(SEO)を守るための「デジタル登記簿」としての役割です。
今回は、多くの業者が隠したがる「BtoBにおけるMEOの本当の役割」と、忙しい兼任担当者が最低限やっておくべき「実務としての設定」だけを解説します。
まず、営業マンの甘い言葉を捨てて、現実を見てみましょう。
あなたの会社の顧客が、新しい発注先を探す時のことを想像してください。
例えば、あなたが精密ネジの製造工場だとします。発注担当者が「ネジ 工場」とGoogleマップに入力して、地図を見ながら「お、ここが近そうだから発注しよう」となるでしょうか。 なりませんよね。
通常のBtoB商流において、担当者はまずGoogle検索(通常の検索窓)を使い、公式サイトや比較サイトを見て、技術力や実績、資本金などをしっかり調査します。地図アプリを開くのは、商談のアポが取れて実際に訪問する当日になってからです。
つまり、Googleマップ上で上位表示されようがされまいが、問い合わせの数は変わらないのです。
では、なぜMEO(Googleビジネスプロフィールの登録)が必要なのでしょうか。 それは、人間(顧客)のためではなく、Googleのロボットに「この会社は実在する」と証明するためです。
Googleは検索順位を決める際、あなたの公式サイトに書かれている情報だけを信じているわけではありません。「本当にここに会社があるのか?」「ペーパーカンパニーではないか?」と常に疑っています。
その疑いを晴らすための最強の証明書が、Googleマップの登録情報です。 Googleマップに正確な情報が登録され、オーナー確認が済んでいるということは、Googleにとっての「デジタル登記簿」が提出されている状態と同じです。これがあって初めて、Googleはあなたの公式サイトを「実態のある信頼できるサイト」として評価し始めます。
BtoBのMEOは、攻めの道具ではありません。 公式サイトという「船」が、検索順位の海で流されないようにするための「アンカー(錨)」です。
電話が鳴らなくても落ち込む必要はありません。「アンカーを下ろしたから、これで公式サイトの評価が安定するぞ」と思えば、それで100点満点なのです。
なぜGoogleは、わざわざ地図情報を参照して、検索順位(SEO)に影響を与えるのでしょうか。ここには「信頼性(E-E-A-T)」というGoogleの評価基準が関わっています。
今の時代、それらしいホームページを作るだけなら、誰でも数時間でできてしまいます。詐欺グループが架空の投資会社のサイトを作ることも容易です。
だからGoogleは、ホームページの情報(自称)を、外部の客観的な情報と照らし合わせて答え合わせ(クロスチェック)をしようとします。
これら複数のソースで「社名・住所・電話番号」が一致して初めて、Googleは「よし、この会社は間違いなくここに実在する」と確信します。 逆に言えば、Googleマップの情報が間違っていたり、存在しなかったりすると、Googleは答え合わせができず、公式サイトの評価を上げきれないのです。
もう一つ、実務上の大きなメリットがあります。それは「ナレッジパネル」の表示です。
取引先があなたの会社名で指名検索をした時、検索結果の右側(スマホなら上部)に、会社情報がカードのように大きく表示されるのを見たことがあるでしょう。あれがナレッジパネルです。
Googleマップを整備しておくと、このパネルが表示されやすくなります。 初めて取引する相手があなたの会社を検索した時、リッチな会社情報が表示されるのと、ただの検索結果の羅列が出るのとでは、与える「ちゃんとしている感(信頼度)」が段違いです。
ここからが今日の本題です。 「とりあえず登録してあるから大丈夫」と思っている会社ほど、実はこの落とし穴にはまっています。
SEOの効果を得るためには、NAP(Name:社名、Address:住所、Phone:電話番号)の3つを、公式サイトと「一言一句」完全に一致させなければなりません。
よくMEO業者がやる手口で、ビジネス名(社名)に検索キーワードを混ぜるものがあります。
「運送業」や「求人」といったワードを入れたほうが検索に引っかかりそうですが、これはGoogleのガイドライン違反です。最悪の場合、アカウントが停止(削除)されます。
それだけでなく、公式サイトの表記(株式会社アルウェブ)と不一致になるため、Googleロボットは「名前が違うから、これは別の会社かもしれない」と判断します。これではSEOのパワーが分散してしまい、逆効果です。社名は登記通り、看板通りに入力してください。
人間なら「東京都港区六本木1-2-3」と「東京都港区六本木1丁目2ー3」が同じ場所だとわかります。しかし、ロボットは融通が利きません。これらを「別の文字列」=「別の場所」と認識するリスクがあります。
公式サイトの会社概要ページを見てください。そして、Googleビジネスプロフィールの登録内容を見てください。以下のポイントは完全に一致していますか?
細かいことのようですが、これを統一することが、BtoBにおけるMEOの最も重要な実務です。 「公式サイト」を正(マスター)として、Googleマップ側の情報を修正し、完全に表記を揃えてください。
では、忙しい兼任担当者は具体的に何をすればいいのでしょうか。 毎日ブログを書く必要も、口コミに必死に返信する必要もありません。以下の「初期設定」さえ終えれば、あとは放置でも合格点です。
Googleマップには写真を登録できます。ここで重要なのは「映え」ではありません。「実在証明」です。
これらを合計10枚程度アップしておきましょう。 「幽霊会社ではない」「ちゃんと稼働している」ことが伝わればそれで十分です。求職者が見た時の安心感にもつながります。
「ビジネスカテゴリ」は、Googleがあなたの会社を理解するための重要なタグです。 「製造業」「運送業」「建設会社」など、自社の業態に最も近いものをメインカテゴリに設定してください。
また、説明文には「何をしている会社か」を簡潔に書きます。ここには公式サイトで狙っている主要なキーワード(例:精密板金、2tトラック配送など)を自然な文章で入れておくと、関連性を伝えやすくなります。
NAP(社名・住所・電話番号)を公式サイトと統一し、写真を入れ、カテゴリを選んだら。 BtoBのMEO対策は、これでおしまいです。
「週に1回は投稿しましょう」というアドバイスも見かけますが、誰も見ていない地図に投稿する時間があるなら、その時間を公式サイトの「事例紹介」の更新に使ったほうが、よほどSEOと売上に貢献します。
最後に、あなたを悩ませる営業電話への対処法をお伝えします。
「Googleマップで上位表示させます」「このままだと損しますよ」 こう言われたら、心の中で(うちは集客目的じゃないから関係ないね)と唱え、こう返してください。
「うちはWeb上の登記簿として登録しているだけなので、順位は気にしていません」
これで相手は何も言えなくなります。 また、絶対にやってはいけないのが「IDとパスワードを業者に渡すこと」です。 「代わりに設定しておきますよ」と言われて権限を渡してしまうと、契約解除後にアカウントを返してもらえない、勝手に書き換えられるといったトラブル(乗っ取り)が多発しています。
Googleビジネスプロフィールは、会社の資産です。必ず自社のメールアドレス(総務のアドレスなど)で管理し、外部の人間には「管理者権限」ではなく、必要最低限の権限だけを付与するようにしてください。
BtoBのMEO対策に、魔法のような集客効果はありません。 しかし、地味ですが強力な「SEOの足場固め」としての効果は確実にあります。
これさえやれば、営業電話に惑わされることもなくなります。 今日からGoogleマップのことは忘れ、堂々と本業のビジネスに集中してください。それが、最も賢いWeb活用です。