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「自分の会社の名前で検索しても、ホームページが出てこない……」
これは、Web担当者にとって心停止レベルの緊急事態です。 社長からは「金払って作ったのにどうなっているんだ!」と怒鳴られそうだし、業者に電話しようにも専門用語がわからず言いくるめられそう。 そんな板挟み状態で、夜も眠れない社長やWEB担当者の姿が目に浮かびます。
でも、まずは深呼吸してください。 今すぐ制作会社に怒りの電話をかけるのは危険です。なぜなら、原因の3割くらいは「自社のうっかりミス(自爆)」だったり、単に「待てばいいだけ」のケースだったりするからです。
この記事では、まず状況を冷静に切り分け、業者を疑う前にチェックすべき「自爆ポイント」を解説します。 その上で、どうしても業者の対応が必要な場合に使える、プロ顔負けの「調査依頼メール雛形」を差し上げます。これをコピペして送れば、もう「素人だから」と適当な言い訳をされることはありません。
一口に「検索に出てこない」と言っても、実は2つのパターンがあります。これによって緊急度と対応策がまったく異なります。
「株式会社〇〇」や「〇〇運送」といった、御社の固有名詞(指名検索)で検索しても1ページ目に出てこない状態です。
これは緊急事態です。 通常、競合他社が自社の名前を使うことはないので、指名検索なら簡単に1位になれるはずだからです。これが出てこないということは、Googleにサイトの存在自体が認識されていない(インデックス未登録)か、何らかのペナルティや設定ミスで「消されている」可能性があります。
既存顧客や求職者が会社を見つけられない状態ですので、早急な対応が必要です。
「横浜 運送業」や「大阪 美容室」といったキーワードで検索しても出てこない、あるいは順位が低い状態です。
これは「サイトは存在するが、Googleからの評価がまだ低い」だけです。 特に公開から3ヶ月以内であれば、この現象は普通です。また、ライバルが多い地域や業種であれば、簡単には上位に来ません。
社長は「検索に出ない!」と怒るかもしれませんが、これは「故障」ではなく「実力不足(SEOの問題)」です。焦って業者を詰めるよりも、じっくりとコンテンツを増やしていく必要があります。
制作会社に「検索に出ないんですけど!」と勢いよく電話して、「社長、ドメインの更新費用の引き落としができていませんでしたよ……」と言われたら、恥ずかしくて穴に入りたくなりますよね。
実は、検索に出ない原因のかなりの割合が、この「自爆」です。メールを送る前に、以下の3つだけは絶対に確認してください。
ホームページの住所である「ドメイン(.comや.jp)」と、土地である「サーバー」は、通常1年ごとの更新契約です。
もし料金未払いだと、サイトは強制的に非公開になります。まずは自社の通帳やカード明細を見て、引き落としがされているか確認しましょう。
サイトを開こうとしたときに、「保護されていない通信」や「この接続ではプライバシーが保護されません」という怖い警告画面が出ませんか?
これは、通信を暗号化する「SSL証明書」の期限が切れている状態です。 これも更新費用が必要なタイプ(有料SSL)の場合、支払いを忘れるとこの状態になります。Googleはセキュリティを重視するため、SSLが切れたサイトを検索結果から隠すことがあります。
もしWordPressを使って自社で更新しているなら、管理画面を見てください。 「設定」>「表示設定」の中に、「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」という項目があります。
サイト制作中はここにチェックを入れるのですが、公開時にこのチェックを外し忘れるというミスが、プロでもたまにあります。 もしここにチェックが入っていたら、Googleに対して「私のサイトを検索に出さないでください」と全力でお願いしている状態です。すぐにチェックを外して保存してください。
自爆チェックもクリアした。それでも検索に出てこない。 いよいよ制作会社や管理会社に連絡する時です。
しかし、ただ「検索に出ません」と送るだけでは、「調査します」と言われて放置されたり、「Googleの仕様です」と丸め込まれたりします。
そこで、相手に「この担当者、もしや詳しいのか……?」と思わせ、背筋を伸ばさせるための「魔法のメール雛形」を用意しました。状況に合わせて使い分けてください。
このメールの目的は、「noindex(ノーインデックス)」と「インデックス登録リクエスト」というキラーワードを使い、技術的なミスがないか強制的に確認させることです。
件名:【至急確認依頼】自社名検索でサイトが表示されない件について 〇〇制作会社 ご担当者様
お世話になっております。 株式会社〇〇の佐藤です。
現在、弊社サイトが「(会社名)」で検索しても結果に表示されない状態が続いております。 社内でも確認しましたが、以下の点について至急調査をお願いできますでしょうか。
特に3点目について、実施済みであればサーチコンソールの画面キャプチャをいただけますと幸いです。 取引先からも「ホームページがない」と連絡を受けており、困っております。 恐れ入りますが、〇月〇日までにご回答をお願いいたします。
こちらは緊急ではありませんが、放置されるのを防ぐためのメールです。「XMLサイトマップ」という言葉を使い、「SEO対策をちゃんとやれ」とプレッシャーをかけます。
件名:【ご相談】検索順位の状況と今後の対策について 〇〇制作会社 ご担当者様
お世話になっております。 株式会社〇〇の佐藤です。
サイト公開から〇ヶ月が経過しましたが、「(地域名)+(業種)」などのキーワードで検索しても、まだ弊社サイトが表示されないようです。
SEOには時間がかかることは承知しておりますが、現状のGoogleへの認識状況を確認したく存じます。 お手数ですが、以下の2点についてご教示いただけますでしょうか。
今後の集客計画に関わりますので、現状どのような対策を行っていただいているか、簡単で構いませんのでご報告をお願いいたします。
上記のメールを送っても、業者から「もっともらしい言い訳」が返ってくることがあります。 Web業界特有の言い回しに騙されないよう、翻訳機と反撃フレーズを持っておきましょう。
ホームページが検索に出てこないトラブルは、目に見えない分、とても不安になります。 しかし、今回ご紹介した手順で一つひとつ確認していけば、必ず原因は見つかります。
もし、あなたが送ったメールに対して、業者が誠実に対応してくれなかったり、いつまで経っても説明が曖昧だったりする場合、それは技術の問題ではなく「契約する相手を間違えている」可能性があります。
アルウェブでは、そのような「守りのWeb」に不安を抱える中小企業のために、契約書のチェックポイントや、信頼できる業者の選び方などの情報も発信しています。 サイトが表示されたら終わりではありません。そこからがスタートです。まずはこのトラブルを乗り越え、足元を固めていきましょう。