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「ホームページを作りませんか? 今なら地域限定のモニター価格でご案内できます」
御社のオフィスに、毎日のようにこんな営業電話がかかってきていないでしょうか。 運送会社の社長も、建設会社のWEB担当者も、「またか」とうんざりしていることでしょう。 しかし、なぜこれほど多くの制作会社が存在し、そしてなぜ多くの社長が「ホームページ制作で失敗した」と嘆くことになるのでしょうか。
結論から言います。この業界は、情報の非対称性(プロと素人の知識差)を利用した「ひどい業者」が極めて多いからです。 彼らは「Webに詳しくない社長」をターゲットにします。
この記事では、数多くのトラブル相談を受けてきた私が、「絶対に契約してはいけない業者の10の特徴」を徹底的に解説します。 さらに、記事の後半では「なぜデザインが良い会社ほど危険なのか」という不都合な真実や、「適正価格の正体」まで踏み込んで暴露します。 これは単なる読み物ではなく、御社の資産を守るための「実務マニュアル」です。
まずは、営業電話や商談の場で「ひとつでも当てはまったらアウト」と言える、危険な業者の特徴を10個挙げます。これらは全て、私が実際に相談を受けたトラブル事例に基づいています。
「SEO対策をすれば、御社のサイトが必ず検索1位になります」「黙っていても問い合わせがガンガン来ます」 営業マンのこの言葉に、心が揺らぐかもしれません。
しかし、これは明確な嘘であり、危険信号です。 Googleの検索順位を決めるアルゴリズムは極秘であり、日々変化しています。世界中の誰も、Googleの社員でさえも「特定のキーワードで1位になること」を100%保証などはできません。
Google公式のガイドラインにも、「検索順位を保証する業者には注意してください」と明確に記載されています。根拠のない甘い言葉には裏があります。
ホームページ制作で最も被害額が大きいのがこのケースです。 「初期費用は0円でいいです。その代わり、月額3万円の5年契約をお願いします」 これは典型的な「リース商法」です。
ホームページは法律上「無形資産」であり、本来リース契約(物に対する賃貸借契約)の対象にはなりません。それを無理やり、制作と一緒に納品される「更新用ソフト(CD-ROMなど)」に値段をつけてリースを組ませるのです。
これは実質的な借金です。途中で「効果がないから解約したい」と言っても、リース会社との契約なので解約できません。結果、総額200万円〜300万円を支払い続けることになります。
「今日契約してくれたら、特別に30万円値引きします」 「このキャンペーンは今日までです」 このセリフが出たら、その場で席を立って「帰ってください」と言って構いません。
これは悪質業者が使うクロージングの常套手段です。 なぜ急かすのか。理由はシンプルです。「家に持ち帰って冷静に検討されたり、家族や知人に相談されたり、ネットで会社の評判を検索されたら、ボッタクリだとバレるから」です。
まともな制作会社は、持ち帰っての検討を歓迎します。即決強要は、自信のなさの表れです。
「紺屋の白袴」ということわざがありますが、Web制作会社においてこれは許されません。 自社のホームページがスマートフォンに対応していなかったり、デザインが10年前のものだったり、そもそも会社名で検索してもホームページが出てこない業者がいます。
「忙しくて自社サイトを作る暇がない」は言い訳です。自社のブランディングすらできない会社が、御社のブランディングをできるはずがありません。
「御社のシナジーを最大化するために、このソリューションでコンバージョンをオプティマイズします」 何を言っているか分かるでしょうか? おそらく営業マン自身も分かっていません。
Webの知識がない社長に対して、わざと難しい専門用語を連発し、「よく分からないけど、なんだか凄そうだ」「プロに任せたほうが良さそうだ」と思わせる手口です。
本当に優秀なプロは、専門用語を小学生でも分かる言葉に翻訳して説明します。言葉で煙に巻こうとする姿勢は、誠実さの欠如です。
ホームページは「御社のビジネスを加速させる道具」です。 しかし、ひどい業者は御社の「強み」「顧客層」「競合他社」について全く質問してきません。
彼らが興味があるのは「契約書にハンコをもらうこと」だけだからです。 「運送業ならドライバー採用が課題ですよね」「建設業なら協力会社募集も必要ですか?」といった、業界特有の悩みに寄り添う姿勢がない業者は、ただのテンプレート売りです。
「どんなデザインがいいですか?」「言われた通りに作りますよ」 一見親切に見えますが、これは「思考停止」です。 御社はWebの素人です。素人のアイデアをそのまま形にしても、成果が出るサイトにはなりません。
プロならば、「社長はそうおっしゃいますが、Webのユーザー心理からすると、こちらの構成の方が問い合わせが増えます」と、耳の痛いことでも提案すべきです。ただのオペレーター(作業員)にお金を払ってはいけません。
今やWebサイトへのアクセスの7割〜8割はスマートフォンからです。 特にBtoC(一般消費者向け)や、求職者(ドライバーや職人)向けのサイトにおいて、スマホ対応は必須条件です。
それにも関わらず、「スマホ対応は別途20万円かかります」と言ったり、そもそもスマホで見にくいサイトを作る業者は、時代に取り残されています。現代においてスマホ対応(レスポンシブデザイン)は標準装備であるべきです。
「月額2万円の保守管理費がかかります」 そう言われて契約したものの、毎月何をしてくれているのか全く分からない。レポートも送られてこないし、修正を頼むと「それは別料金です」と言われる。
これはWeb業界の悪しき慣習です。具体的な作業内容(サーバー保守、バックアップ、月1回の画像更新など)が契約書に明記されていない場合、その管理費は業者の「不労所得」になっています。 「何かあった時の保険です」という説明で納得してはいけません。
これが最も恐ろしい「Webの人質」問題です。 ドメイン(aruweb.jpなどのURL)とサーバーは、Web上の「土地と建物」です。この名義が制作会社になっており、契約終了時に「ドメインは渡せません」と言われるトラブルが後を絶ちません。
長く運営して名刺や看板にも刷り込んだURLが、解約と同時に使えなくなる。これを人質に取られ、嫌々ながら高い管理費を払い続けている中小企業が山のようにあります。
さて、ここまでは「明らかに怪しい業者」の話でした。 しかし、もっと厄介なのが「デザインは超一流で、営業マンも爽やかだが、中身が空っぽ」というパターンです。 なぜ、おしゃれなサイトを作っても売上が上がらないのでしょうか。アルウェブ独自の視点で解説します。
社長、Googleのロボットになったつもりで考えてみてください。 最新のGoogleのAIは非常に賢く、画像に何が写っているかまで認識できるようになっています。
しかし、彼らが検索順位を決める上で一番大事にしているのは「そのサイトがユーザーの役に立つか(情報の質と量)」という点です。 デザイナー上がりの制作会社は、見た目の美しさに全力を注ぎますが、そこにはGoogleが評価する「情報」が含まれていないことが多々あります。
どれだけ美しい写真がトップページにあっても、そこに「ユーザーの疑問に答えるテキスト」や「具体的なサービス内容」がなければ、Googleは「中身のないサイト」と判断します。 デザインはあくまで料理を乗せる「お皿」です。ユーザーもお腹を空かせたGoogleも、求めているのはお皿の柄ではなく、その上に乗っている「料理(情報)」なのです。
トップページに大きく英語で「Next Innovation, specifically for you.」と書かれていて、背景にはきれいな空の動画が流れている。 かっこいいですが、これでは「何屋さん」なのか一瞬で伝わりません。
中小企業のサイトを訪れるユーザーは、「雨漏りを直したい」「明日荷物を運びたい」といった具体的な悩みを持っています。 彼らが求めているのはポエムではなく、「解決策」と「連絡先」です。自己満足なデザインは、問い合わせの邪魔にしかなりません。
悪質業者に騙されない最強の武器は「原価と相場を知ること」です。これさえ知っていれば、見積もりの嘘を見抜けます。
「サーバー代が高いので、月額管理費がかかります」と言われたら、この数字を思い出してください。 Xserverなどの高性能なレンタルサーバーでも月額1,000円程度。
ドメイン代は年間1,500円程度(月額換算100円強)。合わせても月額1,500円もかかりません。 月額5,000円〜1万円程度であれば、そこに「バックアップ代行」「更新代行」「電話サポート」などの人件費が含まれていると解釈できます。
しかし、何も作業をしてくれないのに月額2万円以上取るのは、明らかに高すぎます。
「SEO対策費:月額3万円」 もし見積もりにこう書かれていたら、必ず「毎月何をしてくれるんですか?」と聞いてください。 内部の設定(タイトルタグやメタディスクリプションの設定など)は、制作時に一度行えば済む作業です。
月額費用を払う価値があるのは、「毎月ブログ記事を1本書いてくれる」「外部サイトからのリンク獲得営業をしてくれる」といった、継続的な作業がある場合のみです。
「内部チューニングを継続的に行います」という曖昧な説明には注意してください。一度設定したら、そう頻繁にいじるものではありません。
最後に、これから制作会社と契約しようとしている社長へ。 商談の最後に、以下の3つの質問を投げかけてください。これを「踏み絵」として使うことで、まともな業者かどうかを一発で見抜けます。
これが最も重要な質問です。 「移管はできません(解約したらサイトは消えます)」と答える業者は論外です。即座にお断りしましょう。 「手数料は3万円です」などと具体的な金額を提示し、「ドメインはお客様の資産ですからお返ししますよ」と言ってくれる業者は信頼できます。
「都度相談」ではなく、書面で出させてください。 ・テキスト修正:月3回まで無料 ・画像差し替え:月1回まで無料 ・サーバー保守・バックアップ:含む このようにリスト化されていれば、後で「それは別料金です」と言われるトラブルを防げます。
Googleアナリティクス(アクセス解析ツール)は、サイトの通信簿です。 これの閲覧権限(または管理者権限)を渡したがらない業者は、「アクセスが全く増えていない事実」を隠したい可能性があります。 「もちろん共有しますよ。一緒に数字を見て改善していきましょう」と言える業者がパートナーとして相応しい相手です。
ここまで、ひどい業者の特徴と対策をお伝えしてきました。 Web制作会社選びで失敗しないための、唯一にして最強の方法。それは、ネット検索や飛び込み営業ではなく、「信頼できる同業者の紹介」で選ぶことです。
「お宅のホームページ、見やすくて良いね。どこの会社で作ったの?」 「その会社、対応は早い? 毎月の費用はいくら?」 実際にサービスを利用している社長仲間の声ほど、信頼できる情報はありません。
それでも、もし自分で業者を選ばなければならない時は、今日お伝えした「10の特徴」と「3つの質問」を思い出してください。
「アルウェブ」では、今回紹介したような悪質業者を回避するための「業者選定チェックシート(Excel)」や、言った言わないを防ぐ「制作指示書テンプレート」を無料で配布を考えています。丸腰で業者と戦わず、まずは「知識」と「書面」という武器を持って、御社の大切な資金を守ってください。