HP制作会社の「SEOに強い」は9割が嘘。失敗しないための「踏み絵」質問

「ホームページを作れば、自動的に集客ができる」 「SEO対策込みで30万円。お買い得ですよ」

もしあなたが、営業マンのこの言葉を信じてハンコを押そうとしているなら、少し待ってください。その30万円、ドブに捨てることになるかもしれません。

多くの社長が「プロに頼めば検索順位が上がる」と誤解しています。しかし、業界の裏側を知る人間からすれば、制作会社が言う「SEO対策」と、あなたが期待する「売上の上がるSEO」には、天と地ほどの差があります。

この記事では、制作会社がひた隠しにする「SEO対策の不都合な真実」を暴露し、あなたがカモられないための具体的な防衛策を伝授します。

「SEO対策込み」の正体は、ただの「初期設定」である

まず、衝撃的な事実をお伝えしなければなりません。世の中にあるWEB制作会社の99%は、SEOのプロではありません。彼らは「きれいな箱(サイト)」を作るプロであり、「人を集める(マーケティング)」プロではないからです。

では、なぜ彼らは「SEO対策込み」と謳うのでしょうか。それは、そう言わないと売れないからです。

SEOの「グラデーション」を理解せよ

ここで、あなたと業者との間にある致命的な認識のズレ(グラデーション)を解消しておきましょう。

あなたが期待しているSEO対策(理想)

  • 事業ヒアリング:あなたの会社の強みは何か?
  • 市場調査:競合は誰で、どんなキーワードで勝負すべきか?
  • 設計:どんな記事を、いつまでに、何記事書くか?
  • 成果:月間何件のリードを獲得し、いくら売上を作るか?

これは、本来「WEBコンサルティング」と呼ばれる領域です。実行するには専門のチームと、月額数十万〜数百万円の予算が必要です。

見積もりに含まれているSEO対策(現実)

  • プラグインの導入:「All in One SEO」などをインストールするだけ。
  • メタタグ設定:タイトルと説明文を入れるだけ。
  • サイトマップ送信:Googleに「サイトができました」と通知するだけ。

これらは、作業時間にすればほんの30分程度。「家を建てたので、表札を出しておきました」というレベルの話です。もちろん、やらないよりはマシですが、これで競合に勝って売上が上がることなど、万に一つもありえません。

「SEO対策済みです」と言われたら、「具体的に何をしてくれるんですか?プラグインを入れるだけですか?それとも競合調査までしてくれるんですか?」と聞いてみてください。多くの営業マンが口ごもるはずです。

「順位保証」「成果報酬」が、最も危険な地雷である理由

「絶対に1位にします」「順位が上がらなければ0円です」 一見、リスクがないように聞こえるこの言葉こそ、最も警戒すべき地雷です。

目的の不一致(順位 vs 売上)

あなたの目的は何でしょうか?「検索1位になること」ではなく、「売上を上げること」はずです。しかし、成果報酬型の業者の目的は「条件をクリアして請求書を送ること」だけです。

ここに悪質なトリックが潜みます。業者は、誰も検索しないようなニッチすぎるキーワードで上位表示を狙います。

例えば、あなたが「新宿 運送業」で上位を取りたいとします。しかし業者は「新宿 運送業 親切 丁寧 2tトラック」のような、月間で誰も検索しないキーワードで1位を取り、「約束通り1位になりました」と言い張るのです。誰も見ていない看板を砂漠の真ん中に立てて、成功報酬を請求されるようなものです。

Googleの哲学との矛盾

そもそも、SEOに「絶対」はありません。Googleは「ユーザーにとって最も有益なコンテンツ」を上位に表示しようとしています。

もしあなたの会社の商品力が競合より劣っているのに、小手先のテクニックだけで上位に行こうとするなら、それはGoogleにとって排除すべき「ノイズ」です。

まともな制作会社であれば、「どうやって御社の魅力をWEB上で表現するか」を語ります。対して、悪徳業者は「Googleの裏ワザ」や「順位保証」を語ります。この違いを覚えておいてください。

【実務】実力を見抜くための「たった一つの意地悪な質問」

では、どうすれば口のうまい営業マンから本物の実力者を見抜けるのでしょうか。素人でも使える、最強の「踏み絵」質問を伝授します。商談の最後に、こう聞いてください。

質問:「私が意識している競合の〇〇社に、SEOで勝てますか?」

あなたが実際に負けていると感じる競合(資金力があり、営業も強い会社)を名指ししてください。この質問に対する回答で、業者のレベルが分かります。

パターン1:即答で「YES」(黒)

「任せてください!ウチの独自技術なら余裕です!」 これは危険信号です。相手の強さも分析せずに安請け合いするのは、詐欺業者の典型的な手口です。即座にお帰りいただきましょう。

パターン2:論理的「YES」(白だが要確認)

「正面突破は難しいですが、〇〇社が対策していないこのニッチな悩み系キーワードなら勝機があります」 これは一見まともに見えます。しかし、ここであなたが鋭くツッコミを入れてください。

あなたの返し:「そのキーワード、本当に検索する人いるの?俺だったらそんな言葉で検索しないけど」

ここでデータ(検索ボリューム)を見せられるかどうかが勝負です。「確かに社長の感覚通り、検索数は少ないですが、ここから来る客は成約率が高いです」と数字で返してくれば合格。感情論でごまかすようなら不合格です。

パターン3:誠実な「NO」(白)

「今の御社の予算とリソースでは、SEOで〇〇社に勝つのは無理です。まずは広告を使って即効性を狙いましょう」 最も信頼できる回答です。しかし、ここでも盲信してはいけません。

あなたの返し:「じゃあ、御社の広告運用の実績を見せてください」

「SEOは無理だから広告で」と逃げただけなのか、本当に広告運用のプロなのかを見極める必要があります。運用レポートのサンプルや、同業種での成功事例が出てこなければ、ただの口実です。

中小企業が選ぶべきは「魔法使い」ではなく「伴走者」

結局のところ、月額数万円で魔法のように売上を上げてくれる業者は存在しません。もし本気でWEB集客を成功させたいなら、業者選びの方法を根本から変える必要があります。

ネット検索や営業電話で探さない

「ホームページ制作 東京」などで検索して出てくる会社や、テレアポをしてくる会社は、あくまで「営業がうまい会社」です。あなたの業界を理解しているとは限りません。

アルウェブからの提言:泥臭い「アナログ」な探し方

1. SEOが強そうな同業者に直接聞く

あなたの商圏とは被らないエリア(隣の県など)で、「地域名 + 業種」で検索し、上位に出ている中小企業を見つけてください。そして、その会社に電話してこう聞くのです。 「御社のサイト、すごく検索で見つけやすくて勉強になります。差し支えなければ、どこの制作会社にお願いしているか教えていただけませんか?」 同業者からの紹介ほど確実なものはありません。

2. 信頼できる知り合いからの紹介

「制作会社」を紹介してもらうのではなく、「WEBで売上を上げている社長」に紹介してもらってください。成果を出している社長は、必ず優秀なパートナーを持っています。

3. YouTubeやSNSで発信している会社を選ぶ

自社のノウハウを隠さずYouTubeなどで発信している会社は、実力に自信があります。また、自社サイト自体がしっかり作り込まれているかも重要です。「紺屋の白袴(自分のことは構わない)」と言い訳するWEB会社に、他人の集客ができるはずがありません。

費用は高いかもしれませんが、安物買いの銭失いになる確率は格段に下がります。

SEOは魔法ではありません。地道な積み重ねです。 「丸投げすれば楽に儲かる」という下心を捨てない限り、あなたはいつまでもカモられ続けます。まずは、あなた自身が「自社の勝ち筋」を考えることから始めてください。

アルウェブ編集部
アルウェブ編集部