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Googleアナリティクス(GA4)を導入してみたものの、レポートを開いた瞬間に「どこを、どう見ればいいんだ…?」と思ってしまい、そっと画面を閉じてしまった経験はありませんか。
Webサイトに「誰が」「どこから」来ているかを示す貴重なデータも、ただ眺めているだけでは宝の持ち腐れです。
この記事では、GA4分析の第一歩である「流入元分析(=お客様がどこから来たか)」のレポートの見方から、そこからビジネスの改善に繋げるための「超初心者向けの思考法」までを、専門用語を一切使わずに解説します。
この記事を読めばもう「ただデータを眺めるだけの人」ではありません。
データを見て「これはなぜだろう?」と考え、「じゃあ、こうしてみよう!」と次のアクションを考えるための、具体的な思考プロセスが身につきます。
GA4のレポートにはたくさんの項目がありますが、初心者が最初に注目すべきなのは、ずばり「お客様は、どこから・何を使ってあなたのサイトにたどり着いたのか?」という点です。
これを「流入元分析」と呼びますが、難しく考える必要はありません。
実店舗で言えば、「お客様はチラシを見て来ましたか?」「表の看板を見て入ってきましたか?」「誰かの紹介で来ましたか?」と、お客様が来た道の“足跡”をたどるようなものです。
この足跡を分析することで、どの集客活動がうまくいっていて、どこに力を入れればもっとお客様を呼べるのか、そのヒントが見えてきます。
では、さっそくGA4でその「お客様の足跡」を見ていきましょう。
お客様の足跡(流入元)は、GA4の基本的なレポートから簡単に見ることができます。
まず、GA4の左側メニューにある「レポート」を開き、「集客」(もしくは「見込み顧客の発掘」)>「トラフィック獲得」の順にクリックしてください。

すると、下部に表が表示されます。これが「お客様の足跡」の一覧です。
画面中央の検索窓の下あたりに「セッションのデフォルトチャネルグループ」と書かれたプルダウンがあります。ここで分析に切り口を変えることができます。そしてその下には、その切り口に対応した項目が縦に並んでいます。
たくさんの専門用語が並んでいますが、初心者のうちは、以下の3つの言葉の意味だけをなんとなく覚えておけば大丈夫です。
これは、お客様が来た経路の「大まかな種類」を表します。 交通手段で例えるなら、「電車で来た」「車で来た」「歩いて来た」といった大分類のことです。
| Organic Search | GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使って来た人 | 
| Referral | 他のサイトに貼られたリンクを辿って来た人 | 
| Direct | ブックマークやURL直接入力で来た人 | 
| Social | XやInstagramなどのSNSに貼られたリンクをたどってきた人 | 
| Paid Search | リスティング広告などをクリックして来た人 | 
| (none) | GA4がどこから来たか判別できなかった人 | 
これは、お客様が来た経路の「より具体的な名前」を表します。 交通手段の例えで言えば、「JR山手線で来た」「国道1号線から来た」のように、さらに詳しい情報です。
| google / organic | Googleの検索結果から来た | 
| google / cpc | Googleのリスティング広告から来た | 
| ○○ / referral | ○○のサイトに貼られたリンクを辿って来た | 
| I.instagram.com / referral | Instagramのストーリーズに貼られたリンクから来た (先頭のI.が無い場合はプロフィールなどのリンクから来た) | 
この「参照元」に、見覚えのない海外のサイト名や、意味不明な文字列が表示されることがあります。これは「リファラースパム」と呼ばれる迷惑行為の一種で、ボットによる偽のアクセス記録である可能性が高いです。
こうしたスパムはサイトのセキュリティ自体にはほぼ影響はありませんが、分析データの正確性を損なう原因になるため、もし不審な参照元が多い場合は対策が必要です。詳しい見分け方や対処法は、以下の記事で解説しています。
【記事準備中】GA4のリファラースパムとは?見分け方と除外設定の方法
エンゲージメントは要するに”関心”です。エンゲージメント率は、サイトを訪れたお客様が「どれくらいサイトの情報に関心を持ってくれたか」を示す熱意の指標です。
滞在時間が長かったり、複数のページを見てくれたりすると、この数値が高くなります。
業種やサイトの種類によって一般的な数値は異なりますが、この数字が高い流入元から来たお客様ほど、あなたのサイトに興味を持ってくれている可能性が高い、ということです。
レポートの見方が分かったところで、次はいよいよ、そのデータからビジネスのヒントを見つけ出すための「思考法」について解説します。
専門知識は不要です。この3つのステップに沿って考えるだけで、誰でもデータに基づいた次の一手を考えられるようになります。
分析というと難しく聞こえますが、最初のステップは、レポートに表示されている数字をただ言葉にするだけです。良い・悪いの判断はまだしません。まずは客観的な「事実」を見つけましょう。
トラフィックの獲得レポートから分かる事実(例)
事実を発見したら、次に「それは、なぜだろう?」と理由を推測します。これが「仮説を立てる」ということです。 正解かどうかは気にせず、自由にアイデアを出してみましょう。あなたのビジネスの経験がここで活きてきます。
トラフィックの獲得レポートから推測できる仮説(例)
仮説が立てられたら、最後のステップは「では、どうすればもっと良くなるか?(あるいは、悪い状況を改善できるか?)」と、具体的な次の行動を考えます。
仮説からのアクション(例)
このように「事実→仮説→アクション」のサイクルを繰り返すことが、データ活用の基本です。
思考法の3ステップが分かったところで、より具体的なビジネスシーンを想定して、練習してみましょう。 ここでも、金属加工業を営む田中社長のサイトに、以下のようなデータが出てきた、という設定で見ていきます。
田中社長がGA4の「参照元/メディア」レポートを見ると、ある特定のサイトからの訪問が多いことに気づきました。
次に、田中社長は「デフォルトチャネルグループ」のレポートを見て、検索エンジンからの集客が非常に少ないことに気づきました。
今回は、GA4を使った「流入元分析」の基本的なレポートの見方と、そこからビジネスのヒントを見つけ出すための思考法について解説しました。
重要なのは、ただデータを眺めるのではなく、シンプルな思考のステップに当てはめてみることです。
完璧な分析や、100%正しい仮説を目指す必要はありません。 まずはレポートを眺めて、たった一つでも「事実」を見つけ、そこから「なぜだろう?→じゃあ、こうしてみよう」と考えてみることが、データ活用の大きな、そして最も重要な一歩です。
ぜひ、週に一度でもこの「3ステップ思考法」を試して、あなたのホームページを育てるヒントを見つけてみてください。